アレルギー性鼻炎とは
アレルギー性鼻炎とは、くしゃみ、鼻水、鼻づまりが特徴的な症状のアレルギーの病気です。
症状は風邪と似ていますが、風邪と比較するとアレルギー性鼻炎の症状には特徴があります。発作的で連続したくしゃみ、透明でサラッとした鼻水、鼻をかんでも解消しない鼻づまりなどが代表的で、これらの症状のほかに、目のかゆみといった鼻以外の症状があります。
アレルギー性鼻炎はくしゃみや鼻づまりなどの症状を起こすだけでなく、頭痛や頭がボーっとしたり、熱を持っている感じがしたり、睡眠時に酸素が上手く取り込めず寝つきが悪くなる睡眠障害など、日常生活に影響を及ぼすこともあります。
日常生活に支障をきたすこともあり、アレルギー性鼻炎は生活の質(QOL:Quality of Life)を下げる病気とも言われています。

アレルギー性鼻炎のメカニズム
身体にはもともと免疫機能と呼ばれる機能が備わっており、体の中に侵入した異物を体外に排出して体を健康な状態に守る働きをしています。
アレルギー性鼻炎の方の場合、植物の花粉やハウスダストなどのアレルゲンが体の中に入ると、体はアレルゲンを敵とみなし攻撃を行います。
アレルゲンとなる物質は本来、体にとって悪影響ではないものもあり、アレルギーのない人では症状が見られません。
一方でアレルギーのある人の場合、アレルゲンに対して免疫機能が過剰な攻撃をしてしまうことで、くしゃみなどの症状が出てしまいます。
この反応をアレルギー反応と言い、症状が出る部位が「鼻」であるときアレルギー性鼻炎と診断されます。
アレルギー性鼻炎の原因物質
アレルギーを引き起こす原因物質をアレルゲンと言います。
アレルギー性鼻炎のアレルゲンにはダニやハウスダスト、植物の花粉、カビなど多岐にわたります。
中でも、ダニの糞や死骸を含むハウスダスト、スギの花粉はアレルギー性鼻炎を起こす代表的なアレルゲンです。
アレルゲンは様々なところに潜んでおり、家の中であればダニ、カビ、ハウスダストなどがあります。ダニの糞や死骸、カビ、細菌、繊維クズ、人間やペットの毛、フケ、ダニ・昆虫の死骸やフン、皮膚片などがあります。また生活環境を取り巻くものとして、空気中のタバコの煙、廃棄ガス、PM2.5などもアレルギー性鼻炎の原因になります。
また、屋外に潜むアレルゲンとして代表的なものは植物の花粉です。
日本で報告されているアレルゲンとなる花粉は、約60種類ほどあると言われています。
最も多いのはスギ花粉で、花粉症の中で日本人に最も多いです。
またヒノキの花粉とスギ花粉は構造的に似ているため、スギ花粉症がある方はヒノキに対しても花粉症の症状が出やすく、また、ヒノキの花粉症がある方はスギの花粉に対しても花粉症の症状が出やすくなることがあります。
植物の花粉でアレルギー性鼻炎を起こすものには、他にもイネ科、カナムグラ、ブタクサ、ヨモギ、ハンノキなどがあります。
アレルギー性鼻炎の種類
アレルギー性鼻炎には次の2つの種類があります。
- 「通年性アレルギー性鼻炎」
ハウスダスト(ホコリ)やダニなどが原因で、1年中症状が出るアレルギー性鼻炎です。 - 「季節性アレルギー性鼻炎」
スギやヒノキなど植物の花粉が原因で、花粉の飛散時期に合わせて1年の特定の時期だけ症状が出るアレルギー性鼻炎で、花粉症とも言われます。
上記のように原因となるアレルゲンによって分類されますが、通年性アレルギー性鼻炎と季節性アレルギー性鼻炎の両方を患っていることも少なくありません。
最近ではアレルギー性鼻炎を発症する方は増えており、疫学調査の結果によると、1998年と2019年の比較では日本人のアレルギー性鼻炎の発症率は約1.7倍となっています。
さらに季節性アレルギー性鼻炎である花粉症に限定してみると、発症率は同じ年の比較で2.1倍と急激に増えています。
また、近年では大気汚染による影響もあり、PM2.5や黄砂に対するアレルギーを併発して症状がひどくなってしまうことも増えています。