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アレルギー性鼻炎の予防方法

アレルギー性鼻炎の予防方法

アレルギー性鼻炎の治療を行い、症状と向き合っていく中でまず第一歩の「予防」として、アレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)を「遠ざける」ことが大切です。

花粉とハウスダストを回避し、遠ざける手段に関してお伝えします。

1.花粉を遠ざける

春のスギ花粉にフォーカスされがちですが、花粉は一年中、いろんな種類のものが飛散しています。

特にスギ花粉で悩まれている患者さんは多いと思います。
スギ花粉は1月の下旬から飛散をはじめ、ピークは2月下旬~4月までの2ヶ月半ほどになります。
実はその後の6ヶ月ほども飛散は続きます。

【イラスト】花粉症のアレルゲンとなる植物のイラスト素材

花粉の飛散状況を確認する

花粉の飛散量は天候や温度、風向きなどで変わります。
テレビの天気予報を確認したり、WEBで「花粉 飛散状況」などで検索をすることで、その日の花粉の飛散状況が分かるため、花粉の飛散量が多い時は外出しないなどの対策をする必要があります。
また時間帯も意識することが大切で、日中の12時~14時は飛散量が特に多くなりやすいので注意する必要があります。

外出時のマスク&メガネは有効

マスクには、花粉の飛散の多いときに吸い込む花粉を、およそ3分の1から6分の1に減らす効果があると言われています。
性能のよいマスクでは、花粉の吸引量を75%ほどカットできるタイプもあります。
また花粉症にはメガネも効果があります。非常に有効なのはフード(防護カバー)がついた花粉症用のメガネです。
また普段使いのメガネでも効果は見られます。
メガネなしの状態と比較すると、普段使いでも約70%カット、フード付きの花粉症用メガネで約90%カットすることができると言われています。

花粉を家に持ち込まない

家の中の花粉は、外で衣類についた花粉がほとんどです。
1時間の換気で外から入る花粉の数より、6~8倍も衣類へ付着している花粉の数の方が多いという実験結果もあります。
そのため花粉が付きにくい柔軟剤、静電気防止スプレーを使って外出時の花粉の付着を抑えることや、衣類に付いた花粉を落としてから家の中に入ること、また衣類用粘着ローラーなどを使うと、手では払えなかった花粉を取り除くことができるため、家の中に入り込む花粉を減らすのに効果的です。

2.ハウスダストを遠ざける

ハウスダストと一言でいっても、ホコリやカビ、髪の毛、ペットの毛など様々なものが含まれます。ここでは、特にアレルギー性鼻炎を起こしやすいダニアレルゲンを中心に、ハウスダストの対策についてお伝えします。

【イラスト】幼児とアレルゲン

掃除をこまめにする

ダニは部屋の中の様々な場所に潜んでいます。
部屋の隅に溜まったホコリやカーペット、布団、ソファなど湿気の多い場所や、ダニの栄養になるものが多い場所で増えやすいので、こまめに掃除をすることが大切です。
例えば、

  • 床やカーペット、布団にこまめに掃除機をかける
    (掃除機が難しければモップや粘着ローラーで簡単に掃除をする)
  • 布団や毛布は1週間に1回は天日干しする
    (難しければ室内干しでもOK)
  • 枕カバーやシーツの洗濯もこまめに行う

ようにしましょう。

こまめに掃除や洗濯をすることで、ダニの繁殖しにくい環境を整えていくことができます。

ぬいぐるみやブランケットなどの布製品にも注意

ぬいぐるみやブランケットなどの布製品は、繊維のクズが出たり、静電気などでホコリが出やすく、ダニにとって住みやすい環境になります。
そのため、ダニが繁殖しやすいため、注意が必要です。
ぬいぐるみやブランケットなど洗濯が難しいものは、スチームアイロンでスチームをしたり、高温の乾燥機を使用することでダニを死滅させることもできます。
ダニは熱に弱く、50℃なら20~30分、60℃ならすぐに死滅します。
アイロンをかけるときには、あて布をして傷まないように注意しましょう。
またアイロンや乾燥機にかけた後には、はたいたり、掃除機や粘着ローラーをかけたりしてダニの死骸が残らないようにしましょう。

こまめな換気

ハウスダストを減らすには、定期的な換気が効果的です。
換気によって空気の流れをつくることで、ホコリを室内にとどまらせず、空気と一緒に外に排出することができます。
換気をするタイミングは、掃除機をかけた後、10~15分後くらいがベストです。
掃除によって舞い上がったホコリが落ち着いたころに換気し、ハウスダストを追い出しましょう。