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アレルギー性鼻炎の特別なケース

アレルギー性鼻炎の様々なケース

風邪と見分けづらい子どものアレルギー性鼻炎

子どもでもアレルギー性鼻炎になります。子どものスギ花粉症の有病率は年々増加しており、発症率は5~9歳で30.1%、10~19歳で49.5%と、大人と同程度の発症率となっています。
子どもであっても花粉症はつらいものです。
しかし、自分でうまく伝えることができない場合が多いため、保護者の方に注意深く見ていただき、早期発見・早期治療に繋げる必要があります。

【画像】鼻炎の子供

子どものアレルギー性鼻炎の特徴

アレルギーが出る仕組みや原因、治療方法などは一般的な花粉症とあまり変わりませんが、子どものアレルギー性鼻炎の特徴としては以下の2つが挙げられます。

  • 「くしゃみ」よりも「鼻づまり」が主な症状
    子どもは大人に比べて鼻腔が小さく、鼻が詰まりやすい特徴があります。
    鼻が詰まった状態が続くと、花粉が鼻腔に入りにくくなりくしゃみが出ません。
    そのため、くしゃみよりも鼻水、鼻づまりが主な症状として見られるようになります。
  • 鼻の「ぴくぴく」口の「もぐもぐ」目の「とろとろ」
    鼻がムズムズするため、鼻をぴくぴくさせる、口をもぐもぐさせて鼻や口のまわりを動かします。また鼻づまりで呼吸がしづらくなり、頭がぼーっとして目がうつろになることもあります。
    上記のようなちょっとした様子の変化もアレルギーのサインとなるため、アレルギー性鼻炎にいち早く気づくことができ、蓄膿症などの合併症を起こす前に治療を開始できることもあります。
    お子さんのちょっとした様子にも注目するようにしてみてください。

妊娠するとアレルギー性鼻炎になりやすい?

妊娠していると、実は鼻の中の粘膜が腫れやすく、今まで現れていなかったアレルギー性鼻炎の症状が出たり、アレルギー性鼻炎の症状がさらにひどくなったりすることもあります。
そのため、妊娠中に花粉症の季節を迎えると非常につらいと思います。
妊娠中は、お薬の服用に不安や抵抗感がある方もいらっしゃるかと思いますが、無理をして体調を崩してしまわないようにすることが大切です。
妊娠中の方も、適切にアレルゲンへの対策や耳鼻咽喉科での処置、適切に薬の服用をすることで調子を整えることができます。

【画像】部屋でリラックスする若い妊婦

アレルギー性鼻炎の予防

まず、アレルギー性鼻炎の向き合う上で大切なことは、予防を行うことです。
妊娠中に限らず予防することでアレルギー性鼻炎の症状が出にくく、お薬の服用をしなくて済むこともあります。

原因が花粉の場合

  • 花粉の飛散状況の確認
  • 外出時のマスクとメガネ
  • 帰宅時の花粉除去

原因がハウスダストの場合

  • 布製品の入念なお手入れ
  • 布製品の回避
  • こまめな換気と掃除

詳しくはアレルギー性鼻炎の予防方法のページでも説明していますので、ご参照ください。

妊娠中のアレルギー性鼻炎のお薬の服用

妊娠中の2~4ヶ月は赤ちゃんの臓器が作られる時期で、特にお薬の服用に注意が必要な期間となります。
また妊娠中期の5ヶ月ごろからは、服用できるお薬の幅も広がっていきますが、どんな薬でも飲んでよい、というわけではありません。

強いお薬や胎児に影響するような成分が含まれていることもあるため、鼻水や鼻づまりがつらい場合には医療機関に相談するようにしてください。
当院でも体に負担の少ないお薬や漢方を使用するなど、症状だけでなく体の状態に合わせたお薬の使用に努めています。

また、薬の選択肢が少ない場合でも、鼻水吸引などの鼻処置をするだけでスッキリすることもありますので、お気軽にご相談ください。花粉症であれば、レーザー治療も有効です。

アレルギー性鼻炎と似ている老人性鼻漏

アレルギー性鼻炎と症状が似ている病気として、老人性鼻漏が挙げられます。
老人性鼻漏は60歳以上の高齢者に多く見られます。
「サラサラした無色透明の鼻水」という症状が特徴なのでアレルギー性鼻炎と区別がつきにくいです。
鼻の粘膜の役割として、吐く息に含まれる水分を吸収して、乾燥を防ぐというものがあります。
老人性鼻漏は鼻の粘膜の機能が加齢により衰え、鼻の粘膜に集まった水分が、鼻水として出るようになることで起きます。
高齢者の方は、鼻水が長引いている時に、風邪や花粉症だと決めずに老人性鼻漏も疑ってみましょう。
老人性鼻漏は体を温め、鼻の粘膜の温度を上げることで症状が改善することがあります。